こんにちわ、ここでは放射線治療を行う一般的な流れを説明いたします
放射線治療開始~終了までの一連の流れ
まずは放射線治療外来にて放射線治療の担当医と診察をします。
病状や適応などから放射線のあて方や方法などを考えていきます。それにより起こり得る副作用などの説明もあるでしょう。
また抗がん剤などの”化学療法”を併用するかなどによってスケジュールも決めていくことになります。
しかし、この段階ではまだ具体的な放射線治療のイメージが沸いてこないと思います。
放射線治療のプランニングや計算を行うためにCT画像が必要になります。
同時に治療本番時と同じ前処置や姿勢が決定します。
例えば、枕の種類や腕の位置、足の固定の仕方、あなた専用のお面や体を固定する物を使う場合はその作成、部位に依っては食事制限、飲水などの前処置を行ったり、(息を止めて行う治療の場合は)呼吸の練習のために別日に複数回行う事もあります。また参考画像としてMRIや造影CTなどの撮影が必要な場合もあります。
この時の姿勢を記録するために体に数か所小さなマークを書く事が一般的です。
(薄くなった場合はどうするかをきちんと聞いておいてください。決して自分で書いちゃダメですよ!)
初回照射時は実際に治療室の寝台に寝て照射する病気の位置を決めていきます。おおよそ15分から30分程度時間をかけて行っていきます。
ここで大事なことはSTEP-2の治療計画CTの時の姿勢を思い出し、作業中は動かずに力を抜いてじっとしていること。
初めての事で知らないスタッフに体を見せないといけないので緊張すると思いますがこれから先毎日同じ位置に照射するためには”脱力”が重要なポイントになります。
皮膚のマークを目安にするため、緊張して体が強張っていると照射する位置が徐々に合いにくくなる原因につながります。照射する位置が決まると体に新たなマークを書くことが一般的です。これから毎日このマークに合わせて放射線を照射していく大事な目印ですので日々の生活で消さないように心掛けてください。マークを書いている時もくすぐったいですが、力を抜いてくださいね。
*病院の設備によってマークの書き方は様々です。(最新の設備ではマークを書かない方法もあります)
いよいよ1回目の照射です。ポイントは今まで通りなるべくリラックス。そして動かない、寝台に上がった後は不要なおはなしはしない事、およそ5~10分程度で照射が終わるかと思います。
➝照射の種類や方法により照射にかかる時間は様々。特殊な照射では30分~1時間程度かかるものもありますが、一般的には10~20分程度を目安に予約を組んでいる所が多いと思います。
最低でも週に1回は放射線治療担当医と診察があります。照射の状況から体調や日々の通院、副作用の出方、対処法、予定通り続て良いかなどを総合的に診てもらいます。
これも照射方法によるのですが、備え付きの装置でX線撮影をし毎回照射位置を微修正してから照射する方法や定期的に照射位置のずれが無いかを確認する方法、一度決めた位置で最後まで照射する方法など様々あります。
体のマークは薄くなってきた場合や、位置微修正の都度マークの書き足しを行います。毎日の通院で意識的にも照射を受けること自体はだんだん慣れてくると思いますが、疲労感や倦怠感、副作用もだんだん現れてきます。体調や副作用、金銭面など不安や辛い事も多いと思いますが色々細かい事にも気を付けながら完遂目指してほしいと思います。
もともと途中であて方を変える事を予定している場合や病気の大きさが変わってきた場合、体型が大きく変わってきた場合など変更用に治療計画CTを撮影する事もあります。基本的には今の治療姿勢のままでのCT撮影になります。変更用にCT撮影をした場合は照射変更のタイミングに合わせてSTEP-3で行った照射位置合わせ作業を再度行います。
照射期間が長かった方も短かった方も本当にお疲れさまでした。
照射による副作用はまだしばらく続きます。皮膚のケアなど副作用への対処はまだ継続して下さい。
照射範囲の皮膚も大部分はダメージを受けているはずなのでマークは無理にこすって消したりしないで徐々に消えるのを待ってください。
カラダの外部も内部もしばらくは刺激の少ない生活を心掛け処方された薬などがあればきちんと決められたように使用を続けてください。(時間が経ってから現れる副作用もあったりします。生活面での注意事項や不安な事はスタッフにお尋ねください)
照射が完了した後も定期的な診察や経過観察がある場合は忘れずに受診し、お大事にお過ごし下さい。
いかがでしたか。
いくつか注意事項も書いていますが
各部詳細はリンクを作って説明していきますのでぜひご覧ください。